葬祭料、香典、見舞金に対する所得税の課税・非課税範囲

葬祭料、香典、見舞金の所得税の課税・非課税

所得税法の規定

 葬祭料香典災害等の見舞金※は、その金額が社会通念上相当と認められるものであれば、所得税課税されません

見舞金については、災害見舞金だけでなく、傷病見舞金として支給されるものも含まれると解釈されます。

規定の趣旨

本来、会社から役員・従業員に支払われた弔慰金は、支給を受けた人の給与所得となります。

ただ、日本においては、弔慰金支給は、広く一般に認められた社会的慣行であり、一種の儀礼的な行為と認められています。

したがいまして、弔慰にふさわしい金品の受領について課税するのは妥当でないとし、社会通念上相当と認められる場合には、これに係る所得税が非課税となります。

 

社会通念上相当と認められる金額以上の場合

 税務調査等により、弔慰金が社会通念上相当とみとめられる金額以上であると指摘された場合には、弔慰金の全額が所得税の課税の対象となる可能性があります。

弔慰金から、社会通念上相当と認められる金額を引いた残額に対してのみ、所得税が課税されるものではありません。

これは、この規定が、「本来的には給与等として所得税の課税対象となるものを、社会通念上相当額と認められるものに限定して、所得税を非課税としてもよい」という規定であるため、社会通念上相当額と認められない場合には、その全額が課税される可能性があります。

 

社葬費用に対する所得税の課税・非課税の範囲

法人税法の規定

所得税法上での社葬費用について直接規定した規定は存在しませんが、
法人税法上では、社葬費用については、以下の規定が存在します。

法人が、その役員又は使用人が死亡したため社葬を行い、その費用を負担した場合において、その社葬を行うことが社会通念上相当と認められるときは、その負担した金額のうち社葬のために通常要すると認められる部分の金額は、その支出した日の属する事業年度の損金の額に算入することができます

【上記規定の所得税法での読み方】

上記法人税法の規定は、「上記の範囲での社葬費用は、法人が直接費用として計上してもよい。」という規定です。

このことは、反面、「上記の範囲での社葬費用を会社等が支払ったとしても、死亡した役員や使用人の遺族等の所得しなくてもよい。」ということを規定しているともいえます。

 

社葬を行うことが社会通念上相当と認められる場合

社葬を行うことが社会通念上相当と認められる場合とは、以下のような事情を勘案して、会社が社葬を行うことに十分な理由が存在する場合をいいます。

 故人の生前における会社への貢献度(会社における経歴、職務上の地位)や死亡事情(業務上、業務外の区別)や会社の規模等に照らし、会社が社葬費用を負担するに足る十分な理由があれば、会社が社葬を行う十分な理由が存在すると言えます。

【留意事項】
会社への貢献がないにも関わらず、役員や従業員の親族であるという理由だけで社葬を行っても、会社がそれを直接費用計上することは認められません

このような場合には、会社が支出した社葬費用は、一旦「役員への報酬」や「従業員への給与」として扱われ、支給を受けた役員や従業員が個人の費用として葬儀費用を支払ったとして扱われます。

葬儀費用が「役員への報酬」「従業員への給与」として扱われてしまうと、会社にそれらに係る源泉徴収義務が生じます
源泉徴収を行っていない場合には、源泉徴収漏れの責任として「不納付加算税」や「延滞税」が徴収されるリスクが生じます。

また、「役員への報酬」として扱われると、この金額は「役員への不定期役員報酬」として、法人税法上、会社での費用処理が否認されるリスクが生じます。

 

通常要すると認められる金額

社葬のために通常要すると認められる費用としては次のようなものが考えられます。
(1) 社葬の通知費用
(2) 葬儀会場や祭壇等の使用料
(3) 僧侶へのお礼
(4)供花、供物、花輪、樒の費用 運転手、葬儀委員への心付け
(5) 社葬に参列する人の案内や警備、車の交通整理等に要する人件費
(6)遺骨、遺族、来賓者の送迎費用
(7) 会葬者に対する礼状、粗品等の費用など

一方、明らかに故人の遺族が負担すべきであり、社葬のために通常要する費用にあたらないものとしては次のようなものが考えられます。
(1) 密葬や通夜の費用
(2) 遺体の火葬費用
(3) 戒名を受けるための費用
(4) 仏壇や位牌の購入費用
(5) 墓地、墓石の購入費用(永代使用料を含む)
(6) 香典返しの費用など

 

 

 

千葉整骨院税理士

サブコンテンツ

このページの先頭へ