事業税と課税所得計算&別表4の作成③

「租税の支払金額又は還付金を、支払時又は還付時に損金又は益金に算入する必要があるために別表4に記載が必要となるもの」で、会計帳簿で支払時や還付時に「租税公課」勘定で処理をした場合の「課税所得計算への影響」と「別表4への記載」

 

上記場合に該当するもの

当期の事業税の中間納付の金額
過年度の確定事業税の未払分の支払金額
過年度の事業税の還付金額

 

会計帳簿での仕訳方法

1)当期の事業税の中間納付時

租税公課   ○○円     /  現金   ○○円
2)過年度の確定事業税の未払分の支払時

租税公課       ○○円     /  現金  ○○円

3)過年度の事業税の還付

現金    ○○円     /  租税公課   ○○円
                (雑収益)

 

課税所得への影響

事業税の支払金額」や「事業税の還付金額」は、その支払時や還付時に課税所得計算上、損金益金算入することができます
このために、これらを損益計算書を作成する段階で、費用収益取り込んでしまう処理があります。
それを行う会計記帳が上記の会計処理となります。

この場合には、「損益計算書(会計帳簿)で計算された当期利益」に、「事業税の支払金額」や「事業税の還付金額」が費用や収益としてすでに入っていますので、別途、課税所得計算を行う場合に、別表4で、これらの金額を加算・減算する必要はありません

 

具体的な計算例示による別表4の記載

①事業税の中間納付の金額

【前提】

・事業税中間納付金額 :500,000円
・税引前当期純利益  :10,100,000円
・加算金額      :500,000円
・減算金額      :600,000円(事業税の中間納付以外のもの)

(事業税の中間納付時の会計帳簿での仕訳)
租税公課  500,000円   /  現金 500,000円

【課税所得計算】

事業税の中間納付分は、「租税公課(費用)」勘定で処理しているために、上記の税引前当期純利益10,100,000円の中に既に含まれています
このため、別表4を作成する際に、課税所得計算上、事業税中間納付金額500,000円を損金算入する必要はありません

税引前当期純利益 :10,100,000円
加算金額     :500,000円
減算金額     :△600,000円 
課税所得金額   :10,000,000円

・当期利益:10,100,000円を記載します。
・これ以外には加算金額に500,000円、減算金額に600,000円が入っています。
・課税所得10,000,000円となりますので、これで税額を計算します。

別表4(16)

【法人税等の金額の計算】

課税所得10,000,000円で法人税の計算を行います。
その結果は、以下のようになります。

法人税  :1,881,000円
住民税  : 365,800円
事業税  : 676,900円
法人税等: 2,923,700円

【損益計算書の記載】

税引前当期純利益 :10,100,000円
法人税等     : 2,923,700円
税引後利益    :7,176,300円

 【別表4への記載】

・「当期利益又は当期損失」を7,176,300円とします。
・「損金の額に算入した納税充当金」を2,923,700円とします。
別表4

別表4(16)

 

②過年度の確定事業税の未払分の支払金額

【前提】

・前期未払事業税の確定納付金額 :500,000円
・税引前当期純利益       :10,100,000円
・加算金額           :500,000円
・減算金額           :600,000円(未払事業税の確定納付以外のもの)

(事業税の確定納付時の会計帳簿での仕訳)
租税公課  500,000円   /  現金 500,000円

【課税所得計算】

事業税の確定納付分は、「租税公課(費用)」勘定で処理しているために、上記の税引前当期純利益10,100,000円の中に既に含まれています
このため、別表4を作成する際に、課税所得計算上、事業税確定納付金額500,000円を損金算入する必要はありません

税引前当期純利益 :10,100,000円
加算金額     :500,000円
減算金額     :△600,000円 
課税所得金額   :10,000,000円

・当期利益:10,100,000円を記載します。
・これ以外には加算金額に500,000円、減算金額に600,000円が入っています。
・課税所得10,000,000円となりますので、これで税額を計算します。

別表4(16)

【法人税等の金額の計算】

課税所得10,000,000円で法人税の計算を行います。
その結果は、以下のようになります。

法人税  :1,881,000円
住民税  : 365,800円
事業税  : 676,900円
法人税等: 2,923,700円

【損益計算書の記載】

税引前当期純利益 :10,100,000円
法人税等     : 2,923,700円
税引後利益    :7,176,300円

 【別表4への記載】

・「当期利益又は当期損失」を7,176,300円とします。
・「損金の額に算入した納税充当金」を2,923,700円とします。

別表4

別表4(16)

 

③過年度の事業税の還付金

【前提】

・過年度事業税の還付金額 :500,000円
・税引前当期純利益    :10,100,000円
・加算金額        :500,000円(過年度の還付金額は含まない)
・減算金額        :600,000円

(事業税の還付時の会計帳簿での仕訳)
現金  500,000円   /  租税公課 500,000円

【課税所得計算】

事業税の確定納付分は、「租税公課(費用)」又は「雑収益(収益)」勘定で処理しているために、上記の税引前当期純利益10,100,000円の中に既に含まれています
このため、別表4を作成する際に、課税所得計算上、事業税還付金額500,000円を益金算入する必要はありません

税引前当期純利益 :10,100,000円
加算金額     :500,000円
減算金額     :△600,000円 
課税所得金額   :10,000,000円

・当期利益:10,100,000円を記載します。
・これ以外には加算金額に500,000円、減算金額に600,000円が入っています。
・課税所得10,000,000円となりますので、これで税額を計算します。

別表4(16)

【法人税等の金額の計算】

課税所得10,000,000円で法人税の計算を行います。
その結果は、以下のようになります。

法人税  :1,881,000円
住民税  : 365,800円
事業税  : 676,900円
法人税等: 2,923,700円

【損益計算書の記載】

税引前当期純利益 :10,100,000円
法人税等     : 2,923,700円
税引後利益    :7,176,300円

 【別表4への記載】

・「当期利益又は当期損失」を7,176,300円とします。
・「損金の額に算入した納税充当金」を2,923,700円とします。

別表4
別表4(16)

 

横浜整骨院税理士

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