固定資産(有形固定資産、無形固定資産)と償却資産

固定資産

固定資産とは

固定資産とは、長期間にわたって継続的に会社等の経営のために使用する財産をいいます。

会計上では、長期であるか否かは、「1年以上継続的に使用されるか否か」の判断になります。

この点で、1年以内に消費されてしまうような財産は、資産であるが固定資産とはなりません

 

固定資産の形態による分類

固定資産は、形があるか否かによって「有形固定資産」と「無形固定資産」に分類されます。

形があるものを「有形固定資産」といい、形はないが、財産価値があるものを「無形固定資産」といいます。

 

固定資産の価値減少形態による分類

固定資産は、その価値が減少するか否かによって、「償却資産」と「非償却資産」に分類されます。

価値が減少するものは、減価償却によりその価値を使用・時の経過に伴って減少させていく必要があります。
このように、減価償却を行う資産を「償却資産」といいます。

他方、価値が減少しないものは、減価償却により価値の減少を認識する必要がありません。
このように、減価償却を行わないものを「非償却資産」といいます。

 

有形固定資産

有形固定資産には、具体的に以下のような資産があります。

有形固定資産のうち「土地」「一部の備品」「建設仮勘定」以外のものは、「償却資産」となります。

 分類  具体例 償却
資産
 1.建物  
 2.建物付属設備 ・ 電気設備、給排水設備、ガス設備、空調設備、昇降機設備等。
・内装造作(内装工事費用、改造工事費用等)。
 3.構築物

・ 塀、防壁、堤防、トンネル、橋梁、煙突、貯蔵用タンク、屋外広告塔等。
・青空駐車場の舗装路面・舗装道路等 。

 4.機械及び装置 ・製造・加工の部分を構成する設備とその付属的設備等。
・工事現場などで使用される主に大型の作業機器等。
・取替可能で付属的な大型の機器(電気設備の分電器、通信設備の自動交換器、クレーン車・クレーン船のクレーン等)等。
 5.車両運搬具  乗用車、バス、オートバイ、トラック、トレーラーとその台車、フォークリフト、クレーン車、鉄道用車両等
 6.工具、器具及び備品 ・『工具』:金型、ドリルの刃等。
・『器具』:工具以外の道具をいいます。
・『備品』:事務机・応接セットなどのオフィス家具、パソコン・コピー機などの事務機器、電話・FAX機などの通信機器等。
・『備品』のうち、美術品、書画、骨とう品等 × 
 7.土地   ×
 8.建設仮勘定

・ 設備の建設のために支出した「手付金」「前渡金」等。
・設備の建設のために取得した機械等で保管中のもの。

×
 9.リース資産 ・リース資産として固定資産計上するもの。

 

 

無形固定資産

無形固定資産とは

金銭等を支払い購入したもので、形がない固定資産を「無形固定資産」といいます。

無形固定資産は以下のようなものに分類されます。

  1. 法律上の権利
  2. 特定の施設の利用権など契約上の権利
  3. 営業権といった企業信用などにより超過収益力をもたらす権利
  4. ソフトウェア

 

無形固定資産の具体例

無形固定資産には、具体的に以下のような資産があります。

無形固定資産のうち「借地権」「電話加入権」以外のものは、「償却資産」となります。

 分類  具体例  償却資産
 法律上の権利

・工業所有権(特許権、商標権、実用新案権、意匠権)
・鉱業権、漁業権、水利権
・版権、著作権

 ○

・借地権

×
 契約上の権利 

・水道施設利用権、電気ガス供給施設利用権、ダム使用権等

 ○
 ・電話加入権  ×
 営業権 合併や営業譲受により支払った金銭等よりも受け入れた資産の価値が小さい場合に生じる差額等をいいます。  ○
 ソフトウェア ・コンピュータプログラム等  ○

 

 

法人税法上の償却資産

法人税法上の償却資産の要件

法人税法においては、下記の要件をいずれも満たす場合には、償却資産としています。

したがって、下記の2要件に該当する場合には、原則として、減価償却により経費計上金額を計算する必要があります。

1.使用可能期間1年以上のもの

2.取得価額10万円以上のもの

 

法人税法の要件の内容

・上記1の要件は、「固定資産」となる要件を規定したものであり、会計上当然の規定といえます。

・上記2の要件については、10万円未満の資産については、たとえその使用可能期間が1年以上のものであっても減価償却計算を行うことは、会社の経理事務を煩雑化させるため、このような「少額な償却資産」を「法人税法上の償却資産」から除外した規定です。

 法人税法では、特別に「金額基準」を採用して、「償却資産」を定義しています。

 

10万円未満の資産の取り扱い

法人税法では、10万円未満の資産については、償却資産として取り扱わず、「事務用品費」や「消耗品費」として、購入した年度に、購入金額全額経費として計上することを認めています。

東京税理士

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